注文住宅を建てるときに、土地を探すことからスタートする場合どんな事に注意したら良いのでしょうか?
土地を探すときには次の5つに着目して探す必要があります。
- 土地を探すタイミングを逃さない
- 土地探しを他人任せ(ハウスメーカー任せ)にしない
- 家が建てられない土地もあるので注意する
- 買った後にお金が多くかかる土地もある
- 将来、面積が減ってしまう土地がある
実際に土地探しから家を建てた経験、不動産会社、ハウスメーカーで宅建士としての経験から詳しくお伝えします。
家を建てたいけど、土地が無いのよねぇ。
土地を探すには自分から動くことが大事よ!
土地を探すのはどのタイミング?
家を建てたいけど土地が無い!いつから土地を探せば良いのでしょうか?
それは、
です。
何故なら、自分の理想の土地を見つけるにはタイミングが合わないと中々見つけることが難しいからです。
多くの人は土地を購入することからスタートして家を建てたいと希望します。
しかし、人気がある地域であればあるほど中々条件に合った土地を見つけられません。
その為、家を建てたくても希望の土地が見つからないために先へ進めない人が多くいます。
それは私がハウスメーカー時代に実際に経験した事実です。
土地探しをハウスメーカーに任せても大丈夫?
どこのハウスメーカーで家を建てるのか決まっている場合、そのハウスメーカーに土地探しを依頼する人もかなりいます。
でも、ここで気を付けたいのはハウスメーカーにばかり任せて自分では全然動かないことです。
もし、ハウスメーカーの営業担当者が良さそうな土地を見つけて客にその情報を知らせてもその間にその土地が売れてしまう事があるからです。
土地は早い者勝ちなのでタッチの差で目当ての土地を手に入れることが出来ないと言うのはよくあることです。
自分で土地を見つけられれば、ハウスメーカーを通さず直接不動産会社に相談することが出来るのでタイムラグが生じることなくすぐに希望の土地を確保しやすいと言えます。
また、誰でも知っているような大手ハウスメーカーの営業マンは何人ものお客様を抱えている場合が多く、早く契約になりそうなお客様を優先します。
すなわち、人気のある土地を求めているお客様よりも郊外のあまり人気のない土地を希望するお客様や既に土地を持っているお客様を優先することもあるのです。
その方がすぐに土地を確保出来、工事の請負契約を締結しやすい為です。
ハウスメーカーと不動産会社の関係
ハウスメーカーでは、一般的に土地の仲介手数料をお客様から頂きません。
不動産にお客様を紹介し、仲介手数料は不動産会社が受け取ります。
ですから、不動産会社は売りたい土地があるとハウスメーカーや工務店に率先して情報を流します。
市場に出る前の土地の情報を持っていることもあるのでハウスメーカーにも自分が探している土地の条件を伝えておくといいでしょう。
もちろん、必ず自分の希望に合った土地を持っているとは限らないので自分でも率先して土地を探すように動きます。
自分の希望の土地に根ざした工務店では、昔から地元の不動産会社と懇意にしている場合も有ります。
そのため、大地主との関わりがあることもあるので、もし地元の工務店で家を建てようかと考えている人は土地探しの相談をすると良いかもしれません。
また、ハウスメーカーや地元の工務店では、分譲地などの情報を持っていることがあるので相談することをおすすめします。
特に大手ハウスメーカーには、定期的に不動産会社から土地情報が流れて来ます。
家を建てられない土地とはどんな土地?
①地目・・・「宅地」となっていれば建築可
②現況・・・今の土地の状態
③接道義務・・・接道義務を果たしていないと建物が建てられない
④設備・・・電気、水道(上下水)の設備が記載されていなければ自己負担で工事が必要
⑤備考・・・備考欄も要チェック!下記の場合は建築条件有りなので好きなハウスメーカーでは建てられない
上記の土地情報は、土地を探すときに不動産会社で貰える情報です。
①のように地目が「宅地」となっていれば家を建てることができますが、売買されている土地は全てが宅地として取引されているわけではありません。
せっかく買った土地なのに家を建てることが出来ないと言う事もあり得るのです。
不動産屋に土地を探しに行ったときに、次のような土地は家を建築できない可能性があるので絶対に確認することが必要です。
市街化調整区域(資材置き場となっていることも多い)
都市計画法では、市街化区域、市街化調整区域、非線引き区域が都道府県によって定められています。
その中の市街化調整区域は、土地の開発を抑制するために定められているので許可がないと建物を建てることが出来ません。
更に地目が農地になっている場合も注意が必要です。
土地の地目が「田」や「畑」になっていると農地とみなされすぐに家を建てることは出来ません。
先ずは、農地を宅地に変更する必要があります。
農地を宅地に変更するには、指定市町村長の許可が必要になります。
土地を購入する際に不動産会社や家を建てる予定のハウスメーカーの営業担当者に聞けば通常は教えてくれます。
ハウスメーカーや工務店では、農地転用の手続きもやってくれる場合もあるので相談するといいでしょう。
接道義務を果たしていない
建築基準法では、幅員4m以上の道路に2m以上接道してないと建物を建てられないという決まりがあります。
只、既に建物が建っている道路では、みなし道路として幅員4m未満でも建物が建てられる場合もあります。
その場合、セットバックが必要となり、建物を建てられない部分が出てきます。
将来、規定の幅員4m道路にする為の措置です。
必ず、土地を購入する時には確認するようにしましょう。
高圧線から3m未満の土地
使用電圧が17万Vを超える場合、3m以内の場所ある土地では建物が建てられないことになっています。
高圧線下地は安価で売られていることが多いので、何故その土地が安いのか事前に確認する必要があります。
擁壁がある土地
崖に面している土地や道路や隣地と高低差がありすぎる土地は、確認申請で許可が降りないと建物を建てることができません。
買った後に余計なお金がかかる土地とは?
ライフラインが整っていない
不動産会社やハウスメーカーによって区画整備された分譲地は、電気、ガス、水道などのライフラインが既に整っているのですぐに家を建てられることが可能です。
しかし、個人が昔から所持しているような土地はライフラインが整っていない場合が多いと言えます。
土地を購入する際にライフラインが整ってないと土地代だけではなく、ライフラインを整えるためのお金がかかります。
土地と道路に高低差がある
土地と道路の高低差がありすぎると擁壁にお金がかかります。
以前、私が住宅建築会社に勤務をしていた際にお客様自身が希望される土地情報を持ってきたことがありました。
その土地情報を元に現地に行ってみたら土地と道路の高低差がありすぎて、その土地に擁壁を設置するには1千万円位かかると言う事でした。
分譲住宅などで、あらかじめ擁壁があればいいのですが整地されていない土地の場合、購入後自己負担になります。
古屋付きの土地
不動産屋で土地を購入する際、土地の概要書を参考にしますが、その備考欄に「現況渡し」と記載されている時は、そのままの状態で引き渡されることになります。
つまり、古屋付きの場合は自分で解体しなければならず、解体費用がかかります。
土地を購入する際は、必ず現地に行って確認するようにします。
土地購入を検討する6つのポイント
- 給水栓はあるか?
- 境界杭はあるか?
- 道路と土地の高低差の確認
- 電信柱の位置
- 上下水は通っているか
- 擁壁は必要か(道路や隣地と高低差がある場合必要)
この6つについては必ず不動産会社に確認するようにしましょう。
まとめ
土地を購入する際は、様々な事を考慮する必要があります。
ある程度の知識を必要としますので最低限の事は調べておくことをおすすめします。
私自身、土地探しから家を建てましたが選んだのは分譲地です。
多少は値段が高くなりますが、土地が整地してありライフラインの設備も初めから整っているので安心して家を建てられるためです。
しかし、中々自分の希望に合った場所に分譲地が売り出しているとは限りません。
信頼の置ける不動産会社にどんなに細かいことも相談することが大切です。
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