借りている土地に家を建てている場合、その家が自分が所有しているとしても自由に出来るわけではありません。
例え借地権を有していたとしても借地上の建物を売却したり、再建築したりする場合は制約があります。
このページでは、借地上の建物に関する5つの疑問点に注目して分かりやすくお伝えしています。
借地上の家は自分の家でも売ることは出来ない?
建物を売却すると、借りていた土地を利用する権利も(借地権)買い主に移転することになります。
その為、借地権付の建物を地主の承諾無しに売却することはできません。
万が一、無断で売却し場合は「借地契約の解除事由」になります。
借地権付の家を売却したくても貸主(地主)が承諾しない場合は?
貸主には、借地上の建物の売却を承諾するかしないは自由に決める権利があります。
しかし、承諾しない場合はそれなりの理由が必要です。
借地上の建物、借地権の登記はできる?
また、借りている土地の借地権の登記もできますが貸主(地主)の協力が必要になります。
その為、多くの借地人は借地権の登記をしていません。
土地の貸し主(地主)が破産したら?
貸し主が破産してしまうと、その土地には新たに所有者が現れます。
だからといって賃貸借契約を新たに結ぶ必要はなく、そのまま前の所有者とした契約内容が引き継がれることになります。
借地契約が終了したら、建物の買取請求をすることができる?
通常、借地契約が終了したらその土地を使用する権利がなくなるので元の状態に戻して返還しなければなりません。
しかし、自分で建てた家に価値があり取り壊すにも費用がかかることを考えると有効に利用した方が効率的だと考えられます。
このことから、借地契約の期間を無事に終え、更新がない場合は建物買取請求をすることが認められています。
但し、地代の不払いや何らかのトラブルがあり契約が解除された場合は建物買取請求が認められないので注意が必要です。
借地上の建物が焼失したら再建築できない?
新築で家を建てた場合借地権が有効に存続するのは借地契約の残存期間までです。
しかし、契約期間終了時に契約を更新するつもりでないことを貸主(地主)が申し出なければ、火災による建物焼失の日から普通の建物なら20年間(堅固な建物は30年間)借地権が存続することになります。
但し、貸主が借地契約の更新を拒絶するためには正当事由が必要とされます。
尚、旧法では契約期間満了前でも借地上の建物が老朽化して価値がなくなった場合は、借地権が消滅することもあります。
貸し主の承諾を得た場合は、借地契約は20年間延長されることになります。
又、新法では建物が朽廃しても借地権は消滅しません。
まとめ
借地権の問題は「借地借家法」という法律が可決の手がかりになります。
正しいと思っていることも、時には法律上では違う場合があります。
正しい知識を身につけておくことで様々なトラブル回避に繋がります。
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